つくりて
植木 学 Manabu UEKI
irodori代表 ススキフクロウ作家 そして花を生ける仕事
1951年生まれ 新潟県柏崎市出身 現在は神奈川県川崎市在住
カメラを志し上京、その後、花の仕事に出会い、花と向き合う日々を長く続ける。
そのなかでススキでつくる ススキフクロウのワークショップを行う。
60歳を迎え、花の仕事をしながら心の片隅にあったススキでつくったススキフクロウ が気になりすこしづつススキフクロウ を作り始める。だんだんとその魅力にはまり、ススキだけでなく、バンクシャーやプロテアなどの植物もつかいススキフクロウ と向き合い作り続けている。
ススキフクロウ / owl art のお話
フクロウはギリシャ神話やローマ神話に女神の聖なる鳥としてエジプト文明では神秘の精霊として登場します。海外では「知恵の象徴」「森の番人」「森の賢者」「豊作の証」などいろいろな意味を持つ鳥です。日本でもその文字の語呂あわせから、縁起物とされていました。
ススキフクロウは東京では雑司ヶ谷にある鬼子母神さまのススキミミズクが有名ですね。日本全国にこのフクロウをススキで作ることはあるようです。
irodoriのフクロウも最初はススキだけで作られていました。一体一体作っているうちに、こうしたらもっとフクロウに近づくのではないかしら?これを使ったら???と思うようになり、ほかの植物の力もかりて今のススキフクロウになっていったのです。
あちこちにススキは生えていてその風景は美しく日本人の心象風景として親しまれています。
ススキはきちんと管理していらっしゃる方がいらっしゃいますので、年に数回、仲良くしていただいている方々の土地や私のふるさと新潟県柏崎市からいただいております。また、神奈川県箱根町・神奈川県秦野・長野県野辺山など、管理をしていらっしゃる方からもお協力いただいています。
皆様には本当に感謝しております。ありがとうございます。
また、花の仕事をしていますので、花市場でもススキをたくさん仕入れさせていただいております。大体1体のススキフクロウに50本以上のススキを使います。
そのススキを8月から9月、たくさん乾燥させ1年間ススキフクロウをつくっています。なにぶん一人でやっていますので、たくさんのフクロウは作れないこと、同じフクロウは作れないことなど、ご了承いただけると幸いです。
乾燥したススキの穂でススキフクロウのボディをつくります。それを並べてきちんと乾燥させているところです。たくさん並ぶと愛らしい。
ヤマモガシ科のバンクシャーやプロテア、西洋ススキといわれるパンパスグラスなども乾燥させ使っていきます。その質感や色はワクワクするものがあります。
こうして大体1日~2日かけて1体のススキフクロウ、owl art を作っています。毎年ススキの刈り取りや乾燥は夏から初秋だけなので作る数は限られます。